AIツール棚卸しチェックリスト
AIツール棚卸しでは、利用目的、契約、データ、権限、ログ、費用、重複機能、継続判断を一覧化する。

結論
AIツールの棚卸しは、契約更新前だけでなく、四半期ごとに行うべきである。見るべき項目は、利用目的、実利用者、扱うデータ、権限、ログ、学習利用、費用、重複機能、継続判断である。便利そうなツールを増やすだけでは、費用とリスクが見えにくくなる。
AIツール棚卸しとは、社内で使っているAI SaaS、生成AIツール、拡張機能、自動化ツールを一覧化し、継続、置換、停止、追加検証に分ける作業である。
| 項目 | 確認すること | 判定例 |
|---|---|---|
| 目的 | 何の業務で使うか | 議事録、翻訳、検索、分析 |
| 利用者 | 誰が使っているか | 部門、人数、管理者 |
| データ | 何を入力しているか | 個人情報、顧客情報、社内資料 |
| 権限 | 管理者設定があるか | SSO、権限、監査ログ |
| 費用 | 月額、従量、追加料金 | 継続、減席、停止 |
| 重複 | 似た機能がないか | 統合、置換 |
棚卸しは「ツール名」ではなく「業務」で見る
AIツールはカテゴリ名だけでは比較しにくい。議事録、FAQ、社内検索、文書作成、データ分析、画像生成、営業支援など、業務単位で見る。業務が同じなら、複数ツールを並べて、実利用、データリスク、費用、管理しやすさを比較する。
AI SaaS選定の親記事は /saas/guides/ai-saas-selection-pillar-2026 に置く。セキュリティ観点は /saas/guides/ai-saas-security-checklist-2026、DPAやデータ処理契約は /saas/guides/ai-saas-data-processing-agreement-checklist-2026 を先に確認する。
棚卸し表の作り方
棚卸し表は、管理者が読める粒度にする。使っている人しか分からないメモでは、契約更新や監査時に使えない。
| 列 | 入れる内容 |
|---|---|
| ツール名 | 正式名称と契約プラン |
| 業務 | 使っている業務と成果物 |
| 管理者 | 設定変更できる担当者 |
| 入力データ | 個人情報、機密情報、社外秘の有無 |
| ログ | 操作ログ、出力ログ、監査ログの有無 |
| 学習利用 | 入力データが学習に使われるか |
| 費用 | 月額、従量、人数、更新日 |
| 判断 | 継続、置換、停止、要確認 |
画像・図解で確認するポイント
この記事の図解は、AIツールを表で棚卸しし、Keep、Replace、Retireに分ける流れを示している。ツールを増やす前に、既存契約と実利用を可視化すると、不要な重複と見落としを減らせる。
継続判断の基準
継続判断では、利用率だけで決めない。利用率が高くても、入力データの扱いが不明なら要確認である。逆に利用率が低くても、特定業務で明確な成果があるなら残す価値がある。
| 判断 | 条件 | 次のアクション |
|---|---|---|
| 継続 | 成果、管理、費用が妥当 | 更新条件を確認 |
| 置換 | 同じ業務でより安全/安価な候補あり | 比較表を作る |
| 停止 | 利用実績がなく重複している | 解約日とデータ削除を確認 |
| 要確認 | データ利用や権限が不明 | 契約、DPA、管理者設定を確認 |
導入前の整理は /diagnosis で自社の目的を確認し、開発や連携が必要な場合は /partners/articles/ai-project-yearend-review-checklist-2026 でプロジェクト側も見直す。
FAQ
Q. AIツール棚卸しは誰が担当すべきですか? A. 情シス、事業部、法務または管理部門の共同作業にする。現場だけ、管理部門だけでは抜けが出やすい。
Q. 無料ツールも棚卸し対象ですか? A. 対象である。無料でも個人情報や社内情報を入力していれば管理が必要になる。
Q. 棚卸し後にすぐ解約すべきですか? A. 解約前にデータ削除、エクスポート、代替手段、利用者への周知を確認する。
出典と確認日
- Asana「AI導入準備チェックリスト」: https://asana.com/ja/resources/ai-implementation-checklist (確認日: 2026-07-06)
- 経済産業省「AIの利用・開発に関する契約チェックリスト」: https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/connected_industries/sharing_and_utilization/20250218003-ar.pdf (確認日: 2026-07-06)
- Google Search Central「有用で信頼できるユーザー第一のコンテンツ」: https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content (確認日: 2026-07-06)